【フリーランス1年目】
初めての確定申告をどう乗り切った?
【フリーランス1年目】
初めての確定申告をどう乗り切った?
こんにちは、岐阜を拠点に映像クリエイターとして活動している井村旭宏と申します。
普段は映像の企画から撮影・編集まで手がける「ビデオグラファー」として映像制作を行なっています。このブログではフリーランスを目指している方や、映像を学ぼうとしている方に向けて何かお役に立てればと思い、日々の業務の中で学んだ情報や体験などを発信しています。
今回のテーマは、「フリーランス1年目の確定申告について」です。独立して映像制作を仕事にしようと思ったとき、撮影機材や案件の取り方などと並行して気になったのが「確定申告ってどうやればいいの?」という問題です。会社員時代は税金のことを深く考える必要がありませんでしたが、フリーランスになれば確定申告は避けては通れません。
最初は不安でしたが、諸々の準備をしていた甲斐もあり、終わってみると意外と呆気なかったなというのが率直な感想でした。ですので、これから独立を目指されている方も必要以上に心配する必要はありません!
将来的にフリーランスを目指されている方や、すでに独立はしているけど確定申告に苦労されれいる方に向けて何かしら参考になればと思いますので、私が実践した「フリーランス1年目の確定申告の進め方」について詳しくご紹介いたします!
会社員の場合は、給与から税金が天引きされるため、自分で申告する必要はありません。しかし、フリーランス(個人事業主)は所得税を自分で計算し、申告・納税しなければならないため、確定申告が必須となります。
確定申告をしないと、
✔追徴課税(無申告加算税や延滞税)が発生する
✔適切な控除(特典)が受けられなくなる
などのリスクがあるので、きちんと申告しましょう!なお、確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類がありますが、フリーランスなら青色申告一択です!記帳方法が多少複雑にはなりますが、電子申請(e-Tax)を使うことで65万円の青色申告特別控除が受けられます。(ちなみに、控除とは課税対象の金額を減らして、払う税金を少なくできる制度のことです。つまりは節税になってお得ということ!)
フリーランスと言っても何かしらの事業を持つ経営者なわけですから、簿記について最低限の知識はあった方が良いだろうと思い、独立前に簿記3級の勉強をしました。試験自体は受けていませんが、例えば以下のような概念を理解していたおかげで、日々の帳簿付けや会計ソフトの操作も難なく行うことができました。(逆にわかっていないと、最初はけっこう戸惑うかも??)
✔ 複式簿記の考え方
✔ 勘定科目の種類や意味
✔ 貸借対照表・損益計算書など決算資料
ちなみに私は下記のYouTube動画シリーズで勉強しました。
無料ですし、簿記の概念的な部分からわかりやすく説明されているので、このシリーズをひと通り見ておくぐらいで良いと思います。
個人事業主の確定申告においては、必ずしも税理士を付ける必要はないと思いますが、会計ソフトはマストです。必要経費として導入しましょう。
会計ソフト導入のメリット
✔ 銀行口座やクレジットカードと連携し、自動で取引データを取得
✔ 確定申告書類の作成も半自動化
✔ 見積書や請求書の管理、売上や経費など経営情報の把握が容易
おすすめの会計ソフト3選
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私は「マネーフォワード クラウド」を使用しています。理由は、もともと家計管理で同社のサービスを使っていて馴染みがあったことと、上記3つの中で最もコスパが良いと感じたからです。それぞれ特徴は異なりますが、どのサービスもできることは似通っていますので、自分に合いそうなものを選べばOKです。
税理士に依頼する予算は正直なかったので、商工会議所の記帳指導を利用しました。独立前に知り合いの税理士さんに相談したところ、「最初は商工会議所の記帳指導を使うといいよ」と勧められたのがきっかけです。
受けられるメリット
✔ 個人で税理士を雇うより圧倒的にコストが安い
✔ 帳簿を定期的に税理士の方にチェックしてもらえる
✔記帳や税金に関する日々の疑問を解消
また、商工会議所の会員になったことで、事業保険に団体割で加入できたり、商談会で新規取引先と出会うきっかけになったりというメリットもありました。フリーランスの方は、記帳のことを抜きにしても、商工会議所に加入するのは良い選択肢だと思います。
結局これが一番大事かなと思います。SNSなどで確定申告を「大変」「地獄」などと発信している人の多くは、1年分をまとめて処理しようとしている傾向があるように感じます。私は、最低でも月1回は商工会議所の記帳指導を予約し、その前には必ずそれまでの記帳を完了していました。年内のうちに帳簿はほぼ完成しており、年明けは数字の微調整をするだけでしたので(それでも辻褄が合わないところを紐解きながら修正するのに少し骨は折れましたが・・・)、焦ることなく余裕を持って確定申告を終えることができました。
事業専用の銀行口座&クレジットカードを作る
銀行口座やクレジットカードが家計用と混ざると、仕訳作業がとても面倒になります。また、フリーランスになると各種審査が通りづらくなるので、会社員のうちに事業専用口座とクレジットカードを作っておくことをおすすめします。
領収書の整理は13ポケットファイルが便利
1年分の領収書は13ポケットファイル(12ヶ月分の領収書+控除証明書)で整理すると、管理がとても楽になります。(※領収書は7年間の保管が必要です。もし税務調査が入ることになった際に焦ることがないよう、経理関係の資料は適切に管理しましょう。)
確定申告は、最初は戸惑うかもしれませんが、やり方次第で負担を減らせるので、まずは自分で挑戦してみるのがおすすめです!私の場合、映像制作とは全然違う脳みそを使う作業ですので、編集作業に煮詰まったときに、領収書の整理や帳簿付を行うのが意外といい切り替えになっています(笑)。また、自分で記帳することで、収支の推移や経営状況を適切に把握できます。正確かつ客観的な数値を把握しておくことは、適切な経費の使い方を考えたり、一時的に売り上げが落ち込んだ時に必要以上な焦りを生まないためにも大切だと感じます。
<おさらい>
✔ 最低限の簿記の知識を身につける(簿記3級程度)
✔ 会計ソフトで作業を効率化
✔ 商工会議所の記帳指導を活用して、記帳ミスや疑問をこまめに解消
✔ 最低でも月1回は記帳を行ない、作業分散と日々の経営状況の把握に努める
もちろん、早めに税理士を雇って本業にフルコミットするのもひとつの選択肢です。そうできるのがベストではありますが、税理士費用の相場はインボイス制度導入以降は特に上がっているとも聞きますので、事業が軌道に乗るまでは固定費はなるべく抑えたほうが得策です。
確定申告の不安について、少しは解消できましたでしょうか?この記事がこれからフリーランスを目指している方や、確定申告に困っている方の参考になれば幸いです。